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「そんな強くて偉い神様、俺では力不足です!」
「力は封じておる!てか、今更断るな、泉実!頼む!」
俺とタカさんが押し問答していると。
「なんちゅう無茶ぶりしよるんじゃあ、高御産巣日の分際でぇぇぇ!!」
ごとん!と店の床が割れそうな音を立てて、お地蔵さんが飛び込んできた。
何の前触れもない怒鳴り込みに、非常に驚いた俺の心臓が、あきらかに寿命を1年ほど縮めた気がする。
「あんの泣き虫洟垂れ小僧!昔っからやんちゃくれで、短慮で、でかいなりの割には甘ったれで!そんなもん連れてこんでええ!!うちのなわばりの品格が下がるわい!」
なわばりなわばり言うが、ここは借家でもなんでもない。
自宅も店も、完全に俺の持ち物だ。
「なんでここが地蔵のなわばりなんかは知らんが、泉実もこれがついとるならさらに安心だろう。一介の吸血鬼ごときなんぞより、なにしろ菩薩だからのー。」
「ごときとは何だ!無礼者め!」
俺からしたら、全員無礼だ。
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