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*日向家の朝は、愛で溢れてる*
5時にセットされた目覚ましがジリジリと、自己主張しだす。
あまりにも自己主張が激しいもんだから、仕方なく眠気眼をこすって起きた。
今から一時間で、5人分の弁当と朝食をつくらなくちゃいけない。
ふわぁと欠伸を一つこぼし、支度を始めた。
俺、日向真紘が、こんな日常を送るようになったのも、全ては自由主義の父親と母親のせいだ。
一番下の双子の弟たちが小学生の頃に2人して海外暮らしを始めるもんだから、溜まったもんじゃない。
でも一番寂しいのはきっと弟たちだろうから、寂しさがなくなるように、俺は目一杯愛情を注いでいる。
「さぁて、今日も頑張るか」
朝はまだ訪れたばかりだ。
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