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この弟がこんな乱暴な言葉を使い始めたら、受け入れるしかない。
いつスイッチを押してしまったんだか。
貪るように唇を重ねられ、ペロリと唇を舐められる。
弟の目はギラギラしていて、艶めかしかった。
……こうなると、何いっても無駄だからなぁ。
俺は諦めて口を開いた。
そんな俺に満足したのか、ふわりと笑う弟。
「…ッ…ヒロ…」
はぁ。と艶めかしい息をついたと思えば思い切り後頭部を抑えられ、乱暴に唇を奪われる。
──レロ、チュパッ、チュル
何度も角度を変えて、重ねられる唇。
そして、舌の抽挿をくりかえし、ゴクリと俺の涎をくちにする。
弟の喉仏が上下するのを、乱れた息を整えながらみた。
「……はぁ。…ヒロ、もっかい」
盛った犬のように、また後頭部を抑え顔を近づける弟。
もう、起きたんだからいいだろ。
そう口を開こうとしたら、見計らったかのように、また舌をねじこまれる。
「…ふぁ、…ふっ、…んんッ、も、やめ…っ」
しつこい弟の口づけに、生理的な涙がたまる。
あと二人起こさなきゃならないのに、こいつでこんなに手間取ってたら、あのこたちが自分のせいで遅刻してしまう
「、んんっ……ハ、、いい、加減、にっ、」
いくら弟たちが可愛いからといって全く怒らないわけじゃないからな、
限度ってもんがあるだろーが、
「──んの、いい加減にしやがれ!」
盛る犬の頭を思い切り殴り、離れる
「朝のちゅうは!?」
「……一回まで、デス」
怒鳴るとシュンと見えない耳としっぽがうなだれた。
わかってればいいんだ。
いいこ、いいこ、指通しのいい髪をくしゃりと撫でて
「朝ご飯、できてるから早く降りてきてね、」
そう笑うと、
おい、やめろ。
名残惜しそうに俺の口元をみるんじゃない。
はぁっと、ため息をついて、
最後はかわいい双子の弟の元へ足を動かした。
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