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おい、涼。
……白い目でみてくれるな。26歳のおっさんだが、別にそういう趣味じゃないからな。
涼が無表情で戯れてる俺たちをみてるもんだから、年とったおっさんに流石に自分の片割れが懐いてると思うと複雑なんだろうな。
いや、でも年齢的にはお前らよりおっさんだけど、!それより俺、兄ちゃんだから!
スリスリと頬をすり寄せていた翔が俺のほっぺにチュッと音をたて離れた
弟がほんと可愛すぎて辛い。
クッと、悶えるのを抑えて顔を覆う。
すると背中に感じる重み。
「………翔ばかりずるい」
ぎゅうっと後ろから抱きしめて、顔を俺の背中に押し付けながらそんな可愛いことを口にしたのはさっき俺を無表情で見ていた涼だ。
なんだ、羨ましかったのか。
可愛いやつめ。
クスリと笑って今度は涼を正面から抱きしめてやる。
………弟のほうが、身長高くても気にしない。気にしたら負けだ。
「制服皺になるぞ?」
スリスリと俺の肩に顔を埋める涼
あまり甘えたがらないこいつが、時折甘える行動をとると、兄としてはとても嬉しい。
微笑ましく見つめると、突然首筋に感じるピリリとした痛み。
ぎょっとして首筋に手をやる
「ごはん、いってきます」
ペロリと赤い舌を見せつけるように出して、何事もなかったかのように部屋を出て行った涼。それを追うように翔も部屋をでる。
これはいけない。これはいけない。
ガブリと噛まれて、そして吸われたそこは傍目でもわかるほど、赤くなっていた。
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