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「なっ……なんでっ?」
無駄に背が高いんだから、そんな隠れた場所に立って脅かさないで欲しい。
というよりも、なぜここで立っているのか……偶然ではなく、間違いなく私を待ち伏せていたのだろう。彼は少しも驚いている様子はないんだから。
「エレベーターが止まったまま動いた様子がなけりゃ、階段しかないだろ」
「……」
必死で階段駆け降りたのに、徒労に終わり脱力感に襲われる。
男を無視して目の前を通過して、駅まで勝手に歩き始めた。
「車で送るけど?」
「いいですって。早く戻ってください、せっかくの食事が冷めますよ」
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