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「うん、まあ。至極当然の事。もし店長から何か言われたら、また考えるから私に教えて」
杉浦さんには出来るだけ余裕ぶって言ったものの、実のところは良い方法などさっぱり浮かばない。
売上報告の画面を開いて、昨日の数字を入力しながら、もしもこのまま妙案が浮かばなければ一度本社の営業に相談してみようかと思いついた。
この店の担当の営業さんは、少し年配の男性で割と話のわかる人だった。
大事にはせずに、まずは話だけでも聞いてくれるかもしれない。
「あの……」
考え込んでいつのまにか入力の手が止まっていた。
声をかけられて視線を上げると、少し眉尻を下げた如何にも申し訳なさそうな杉浦さんの顔がある。
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