似た者同士-2

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高いプライドが邪魔してなにも言えない 傷付くのが怖い臆病者。 それが、私達の正体だ。 だけど。 似た者同士だから気付いてくれた。 だから、彼は知らないふりをしてくれたのだ。 あの夜の惨めな私を。 そして、私が彼の前では素直に泣けるように、それだけを考えていたのかもしれない。 私を傷付けないように プライドを壊しながら。 「笑うな」 「だって……いたっ」 不機嫌そうに顔を歪めた彼に鼻をかじられ、笑った拍子にまた一つ、涙が落ちる。
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