似た者同士-2

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「覚えてるなんて言ったら逃げそうだった」 「そ、れは……」 確かに、再会したその時点ではもしかしたら。 逃げた……かも、しれないけど。 「逃がさないけどな」 額にキスが落ちてくる。 咄嗟に目を閉じたら、また1つ、涙の筋が増えた。 「なんで……」 「泣いてでも、好きなものは好き、寂しいときは寂しいって言えばいい」 無数のキスを受けながら、伝わる。 「それって……」 酔っている彼はいつもより少し饒舌で、ひとつひとつの不可解だった彼の言動の謎が解けた気がする。
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