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「……何それ恥ずかしい」
「毒リンゴ食わされて中毒になった白雪姫だな」
言いながら、とん、と肩を押されてソファに転がされた。
即座に私を覆う、彼の影。
得意気に、何を言うのかと思ったら。
「そろそろ離れられなくなっただろ」
「は……」
そう言われて、すぐに悟った毒リンゴの正体。
甘やかされて散々抱かれて与えられた快楽と、私を振り回して悩ませる意地悪な言葉。
甘い果実の裏側に毒。
おかげですっかり、中毒だ。
「ひど……ん」
そしてまた、今日も与えられる。
重なる唇の隙間で、柔らかく舌を遊ばせ水音が鳴った。
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