強さも弱さも、まるごと全部-2

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また、いつもの場所で彼の唇が止まる。 楽しそうに笑う彼の肩が揺れている。 耳朶に唇が触れ、耳の奥に彼の声が低く響いた。 「その高いプライドも案外泣き虫なとこも    まるごと全部もらってやるよ」 こんな風に、時折泣きたくなるくらい嬉しい言葉をくれるから。 私はまた、泣き顔を浮かべ彼を喜ばせてしまう。 彼が涙を拭ってくれることを期待して 私はいつまでも消えない微熱に身体を火照らせた。 「白雪姫の微熱」 End
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