702人が本棚に入れています
本棚に追加
―――――――――――――――――
――――――――――――
兎に角心象が悪かったのは藤井さんはまだアルコール臭く、その状況で従業員出入り口で入店証も持たずに警備員の制止を振り切り入り込んだからだった。
一応は中に入りたい事情を説明したらしいが、ただの酔っ払いの絡みだと相手にされず強引に侵入した経緯があったらしい。
彼があの時、何の抵抗もせずに居たのは、それをわかっていたからだと思う。
「違います! 彼は、私を助けてくれただけで!」
あの人から!と指を差された店長は、さすがに酔いも冷めたのか真っ青な顔をしていた。
「まあ、とにかく……話はそれぞれで聞くから」
警備が既に通報してしまっていたため事は警察沙汰になり、当然ショッピングモールの責任者にも報告されそこから本社にも筒抜けになってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!