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「幸い殴られた彼もたいした怪我はしてないし、心配しなくても何日もかからないよ」
必死で事の経緯を説明すると、年配の警察官にそう言って慰められたがそれでは何の解決にもならない。
私が、彼の制止をあの時ちゃんと聞いていれば、少なくともこんな事態にはならなかった。
「ま、自分の恋人が危ないと思って必死だったんだろうけど……可哀そうだけど調書は取らないといけないから」
警察官が優しくそう宥めてくれたけど、私は一瞬言葉に詰まった。
彼と私は……確認したわけではないけれど「恋人」でいいのだろうかと、戸惑ってしまったから。
「違うの? 彼は『恋人が襲われていて我慢できずに殴りました』って頭下げたよ」
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