俺の名前を呼んでくれ。

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「やった、ケーキ?!」 「ねえこれケーキ?!」 期待で爛々と輝く瞳に見上げられて、狼狽えながら箱をそのまま渡してしまう。 ショッピングモールで人気のある生シュークリームを買ってきたのだが、やはり小さな子供にはケーキみたいな華やかな物の方が良かったのかもしれない。 「ごめんね、シュークリームなの」 「えーっ!!」 箱を二人掛かりで持ちながら不満げな声が上がり、その横で一番小さな萌々香ちゃんが首を傾げて笑っている。 「ご、ごめんね……次はケーキに……」 私の声を遮って、ぱしんぱしん、と二つ乾いた音がする。 藤井さんが二人の頭を手のひらで軽く叩いて窘めた。
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