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年の離れた妹達が、可愛くて仕方ないというのが伝わってくる。
そんな表情を見ると、哀しいわけでも切ないわけでもないのに、何故だか胸がきゅっと掴まれたように苦しくなった。
それは不快なものではなくて、ただどうしようもなく、抱きしめたくなる。
「何?」
「えっ?」
「じっと見てるから」
「あ、別に。何でもない」
訝しく私を見下ろす彼に、笑顔で首を横に振って誤魔化した。
ここは、彼の実家だ。
いきなり抱きしめるなんてできない。
……二人きりでも、できないけど。
廊下を歩く藤井さんの少し後ろをついて歩くと、奥の大広間から賑やかな声が聞こえてくる。
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