俺の名前を呼んでくれ。-2

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「何笑ってんのよ、暁」 「いや」 不思議そうに周囲は首を傾げる中で、私は顔の熱が上昇していくのがわかる。 俯いてまだ肩を揺らしている藤井さんからは、拗ねていると思っていたあの嫌な空気は嘘のように消えていた。 わざと! 絶対わざと! いつまでも怒っているように見せかけられていたのだ、間違いない。 気が付いた私は腹が立って腹が立って、それ以上は声もかけずに水菜を椀に散らしていく。 「俺はいい」 「食べればいいじゃない」 口元を緩めながら藤井さんからそう言ってきたけど、むかついていた私は敢えて反論する態度。 「運転どうすんだよ」 「私がするわよ」 普段あんまり運転してないから、自信ないけど。 ここからマンションまでくらいなら、なんとかなる。
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