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帰って、いつも通りにできるだろうか。
今朝みたいに目を逸らしたりしたら、昨日のことを気にしてるってバレてしまう。
私が心配してるのは、そんなことばかりで。
不安になったと、知られたくなかった。
だって、それは彼の気持を疑ったことになる。
そのことで彼が気を悪くしたらどうしよう。
傍にいられなくなったら。
離れたくないの、言葉はくれなくても。
傍に居たい。
遠回しでも、手探りでも。
ずっとずっとそうして確かめてきた気持ちを、疑いたくない。
客観的に見れば、きっと私が第三者なら。
美里と同じように言うのだろうに。
もう、遅い。
手遅れなくらい、重症なのだ。
「もう、離れられないから」
言葉にすると同時に、自覚した。
離れられないのだ、もう。
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