epilogue

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リビングのコーナーに子供が遊べるように柔らかいマットを敷いたスペースを作ってあり、そこで膝にカンナちゃんを乗せて遊び相手をしている。 不思議だ。 特に子供に合わせてにこにこするわけでもないのに、しっくりくる。 暁さんの向かいで瑛人くんが五ヶ月になった瑛太くんに粉ミルクを飲ませている。 「お前もさすがに二人目になると慣れたもんだよな」 「もうおっさんには負けねえ」 「最初はいつか落とすんじゃないかとヒヤヒヤしたけどな」 「いくらなんでも落とさねえよ。カンナはこの頃夜泣き酷かったんだけどな、瑛太はよく寝てくれて助かる」 男二人の会話に、育児をしたことがない私はついていけそうにない。 キッチンから戻った美里が四人分珈琲を入れてテーブルに並べてくれて、私は二人を置いて椅子に腰掛けた。 「式まであと三ヶ月かあ。恵美のドレス楽しみ。決まったの?」 「まだ全然。一回試着には行ったんだけど、もう一回行くことになってる」
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