epilogue

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「恵美」 美里がカンナちゃんを寝かしに子供部屋に向かい、私は暁さんに手招きされてベランダへと向かった。 笹倉家は誰も煙草を吸わないから、私たちが来た時の為にベランダに喫煙所を作ってくれてある。 といっても、蓋付きの灰皿が置いてあるだけだけど、小さな子供がいるのだからこれで十分だ。 「カンナちゃん、大きくなってたね」 「子供の成長なんかあっという間だな」 煙草を口にくわえて火を付ける横顔を見上げる。 眺めるだけの私が、煙草を忘れたとでも思ったのだろう。 暁さんが煙草の箱を差し出した。 「私はいい」 「そういや、お前最近吸ってないな」
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