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ずっと秘密にしてたんだ。
答えが出て、その結果離れないといけなくなってしまうなら。
誰にも見つからないように、悟られないように頑丈な鉄の箱にしまって鍵をかけておこうと。そして俺の中のずっとずっと深いところに沈めておこうと。
自分でもどんくさいと思う手つきで、シャツのボタンを外していく。まどろっこしいそう思うよ。解き放たれた想いのままに勢いに乗っかってしまいたくなる。
でも、決して怖がらせたくはない。
不格好でも、まぬけでもいい、大事にしたいんだ。
キスだけで苦しげに切なそうに眉を寄せてる。呼吸しずらいよね?
俺だって実はあまりよくわかってないんだ。でも、唇を啄むようにして「こうやって呼吸してごらん」ってキスの合間に少し大げさな手本を見せた。それに習うように、頑張って呼吸してるのがまたすごくかわいく愛おしい。
唇から顎へ、そして首へ点々と口づけを降ろしていく。
「……っ、……くすぐったい」
顔を横に向け首を竦ませる。ギュッとシーツを握る手に俺はそっと手を重ね包んだ。
上がる吐息に、俺の興奮がどんどんと膨れ上がる。
大好きなのに、大事なのに、苦しそうな表情に煽られる。
俺の下で快感に溺れ声を上げ、すっかり我を忘れている。なんてかわいいんだろう。
よかった。本当に良かった。
一度は永遠に諦めていた想いを、伝えることができてよかったって。
興奮だけじゃない。熱い熱い想いが込みあがって、大好きな人を鳴かしながら、俺も泣いてた。
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