第1章

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俺の母親と園生叔父さんとは2歳違いの姉弟で、俺が産まれた当時から何かと暇を見つけては顔を見に来ていたらしい。 母さんが言うには… 『誠次は小さい頃から弟が欲しかったらしいのよ。 祐希を見ると自分色に染めたいらしいみたい』 って笑って誠次の朝昼夜なしの今みたいな訪問を呑気そうに見てるんだ。 『女の子が欲しかったのに産まれたのは祐希でしょ。誠次みたいなイカツイクール顔じゃなかっただけマシなんだけど。 明日誠次の事務所にお呼ばれしてんの?(笑)』 『スマホ壊れたから最新機種欲しいったら、園生叔父さんに頼みなさいったのは母さん。 そのせいで叔父さん何かとスマホスマホって。 明日…行きたくねぇって』俺は冷蔵庫からコーラを出し飲みながら、母さんを見た。 肩までの栗色のウエーブがかった髪をバレッタで留めて、白と赤のストライプのエプロンをしカレーを作っている。 茶色い目、色白な肌…。 俺は母さんに似たらしく同じ栗色のウエーブがかった髪をかきあげた。 『父さんは?』 『サラリーマンだから決まった時間に帰宅よ。どしたの?急に』 『父さん、園生叔父さんの事務所の事…』 『祐希のやりたい事なら反対しないって言ってたじゃないの』 『俺はっ…』 母さんは昔のアイドルの歌を口ずさみながら食器棚から皿を出し始め、 俺はなんとなく黙った。
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