保健室

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「あ、もうすぐ優さん来る時間だ。先生、本当にありがとうございました。こんな面白くもない話を聞いていただきまして。」 「優さんによろしくね。」 「優さん、あ!…あの…その…」 もう気付いているかもしれないが、彼女は人に話す時は宮下さんと彼の事を呼ぶ傾向にある。 なんだ、可愛いじゃないか。素敵な彼女に出会ったものだ、羨ましいぞ、宮下。 「そういう表情をさ、もっと彼に見せるべきだと思うよ。もっと好きな気持ちを表情にね。そうしないと、男って傷ついちゃう生き物なんだよ、意外にもね。」 「先生も、そうなんですか?」 「僕はそうでもないかな。」 「先生って女性に言い寄られるタイプですよね、絶対に。」 「絶対にってすごい威圧感ある言葉だね。」 「恋愛の相談とか、本当にした事ないから、私上手く伝えられたかどうか…」 「とても伝わったよ、もう伝わりすぎて笑っちゃうくらいに。」 「おかしな部分なんてありませんでしたよ。」 「あ、そうだね。ごめんごめん。」 彼女の真面目な面はとても好感が持てる。そこに気付いた金髪の彼にも、また同じように好感を持てる。 何とも素敵なカップルなのである。
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