383人が本棚に入れています
本棚に追加
私は使用人さん達の中で、この人だけがどうも苦手だ。
あちらもあちらで、私を嫌っているのかもしれない。
視線や態度の端々に、敵意のようなものが感じられる。
このまま声を掛けず、アンさん探しを続行すべきか、それとも我慢して交流して、苦手を克服すべきか。
ゼロさんを観察しながら迷っていると、いきなりピュウ! と高い口笛の音が響き渡った。
続いてバサバサと羽音が集まってきて、四畳半ほどの島が、あっという間にカラフルな羽毛で埋めつくされてしまった。
どうやら鳥達の餌の時間だったらしい。
ウッドデッキに散らばるヒマワリの種を、原色の集団が賑やかにつついている。
最初のコメントを投稿しよう!