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「すごい、可愛い!
この子、よく懐いてますね。
初めまして、君、お名前は?」
「………ナニ?」
どうやら黙っていられかったのは、私だけではなかったようだ。
さっきと同じ男の人の声で、的外れな返事をした、ゼロさんの肩口のヨウム。
おかげでやっと種が明かされた。
(なんだ。この子の仕業だったんだ)
無邪気なヨウムに毒気を抜かれた私に向かって、ゼロさんが無表情のまま、腕を伸ばしてくる。
大きな手がトンと肩先に乗せられると、ヨチヨチと腕の橋を渡って、ヨウムが移動してきた。
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