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意外と重い上、薄手のカーディガンを羽織った肩に、容赦なく爪が食い込んで、なかなか痛い。
しかし苦手だと思っていた人との、動物好きという意外な共通点を見つけられた。
すっかり上機嫌になったお陰で、肩の痛みなんて、ちっとも気にならない。
ヨウムが作ってくれた、ほのぼのとした空気。
この雰囲気ならば、螺旋について訊いてみても、軽く答えてくれるかもしれない。
すぐそこにある黒い瞳を上目遣いに覗き、思い切って質問をぶつけてみようとした、その時だった。
「ミドリ……碧、愛シテル。
ミドリ……!」
肩口のヨウムが、信じがたい言葉を発した。
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