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次の瞬間、ヒュッと風を切る音に続き、バシッと大きな衝撃音が、鼓膜を弾く。
反射的に瞑ってしまった瞼を開くと、ウッドデッキに転がり、バタバタともがく灰色の塊があった。
(叩き落とした! どうして!?)
混乱のうちに、ゼロさんの片足が宙に持ち上げられる。
「ダメ! やめて!!」
私は咄嗟に、もがき暴れるヨウムに、体を覆い被せた。
刹那、背中に走る重い衝撃。
腎臓の辺りだ。
痛みでぐっと息が詰まる。
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