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「捻れたマカロニ?」
「ロティーニっていう種類のパスタだよ。
マカロニサラダのマカロニより、ちょっとだけ長いでしょ?」
いつにも増して車内が静かだと思っていたら、碧さんはわざわざ私のために、螺旋を探してくれていたらしい。
普段しないような事を、必要な時にきちんとしてくれる。
それはつまり、しっかり私に心を向けてくれている証拠。
こんな人が浮気なんて、するはずがない。
早速パスタを口に運ぶと、碧さんの優しさもあいまって、余計に美味しく感じられる。
しかし突如としてもたらされた報せのせいで、私の気分は夢見心地の幸福感から、現の憂鬱へと急落した。
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