Gospel of beginning #2

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まじまじ見つめる私に、ウノさんはばつがわるそうにタブレットを差し出してきた。 『余計な事は申し上げぬよう、旦那様から仰せつかっております』 これは定型文なのかもしれない。 アンさんの時と全く一緒だ。 「余計な事じゃありません。 ウノさんたちもこのお屋敷で暮らしてるんだから、家族みたいなものです。 家族の名前すら知らないなんて、おかしいでしょ?」 私の言葉に、またも瞬く右目。 (何か変な事言っちゃったかな?) 微妙なリアクションを受けて後悔がにじみ始めた頃、再びタブレットが差し出される。
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