治まらない動悸

12/50

1583人が本棚に入れています
本棚に追加
/384ページ
「………成。」 「………えー。一緒に食べたい。ケーキ。」 「………失せろ。」 もう。マジで。何でこんなに可愛いんだよ。 だから。………スゲーイラつく。 吹き飛んだのはほんの一瞬だった。 「わっ!…ちょ……ンンーー!!」 「シーー……陸・成コンビに聞こえるぞ?心の甘い声。いいの?」 成を追い出すと、キッチンから彼女を連れ出し俺の部屋に向かう。 いつも一緒のベッドの上に投げ飛ばし、その身体を上から覆う。 キスを繰り返し、次第に深くしていけば、真っ赤な妻の出来上がり。 舌で追いかけ回しながら、次々と彼女の服に手をかけていく。 ……でもねぇ。心サン? ……俺は気付いてるんですよ? ……どれだけ君を見てきたと思ってるんだ? 「……ん……はっ……蒼依ッ……」 「んー?どうした?」 「…やっ……蒼…!!」 「…心?俺を誘ってんの?」 「……違…ああっ!!……ん…」 「だったら何?イきたい?」 「……蒼依ッ!……もう…やぁ…!」 「俺もやーだ。イかせねぇよ。」 「……蒼っ!……何……あっ…」 「イきたいだろ?ここまで俺が煽ってんだ。」 「…はっ……あ…」 「さて。言ってもらおうか?始末屋…いや、暗殺者はどこの誰だ? お前は長官時代にじっくりとそいつを見ていたはずだ。level6というシロモノがあるからなぁ?」 「………いやぁああーー!」 おお。すげぇ。 一気に気分が急降下したのが分かる。 ま、その怖がった顔、俺は好きだけど。 「どうする?選ばせてやるぞ? 直ぐにすべてを吐くか。それとも俺らがそいつを捕まえるまでこのベッドにいるか。」 「…はっ……ハハ…ベッドって…何言って」 「忘れた訳じゃあるまいな?俺がお前を行動させたくなくて、抱きまくって足腰立たなくさせた日を。 捕まえるまでっていつまで続くかなぁ?何度でもイかせてやれるけど?だって俺の性欲ライオン並みにあるしな?」 「嫌だぁぁ!!殺される!!」 「ほら。じゃあ言えよ。ほら。」 あー、もう。恐怖と照れの極致顔。 堪らないな。可愛過ぎる。
/384ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1583人が本棚に入れています
本棚に追加