"雨の後は上天気"編_漆

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  でも、と私が困ると、鏡は付け足す。 「由紀が華会で着てくれた着物、  あの後、色違い、デザイン違いで何点くらい出たと思う?」 首を傾げた私に、鏡は答えを明かす。 「品川店だけで、27点。」 えっ!、と驚くと、鏡は笑う。 「他の和服や他店舗もあわせると、それ以上だ。 今回も、一押し商品らしいから、しっかり、宣伝を頼む。」 私は少し困ったが、分かりました、と頷いた。 着付けを終え、確認を済ませると、2人で久しぶりにお茶をした。 こんな風に過ごすと、 少しだけ、あの日々が溢れて、私は未だに、少しだけ、混乱する。
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