2人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、と私が困ると、鏡は付け足す。
「由紀が華会で着てくれた着物、
あの後、色違い、デザイン違いで何点くらい出たと思う?」
首を傾げた私に、鏡は答えを明かす。
「品川店だけで、27点。」
えっ!、と驚くと、鏡は笑う。
「他の和服や他店舗もあわせると、それ以上だ。
今回も、一押し商品らしいから、しっかり、宣伝を頼む。」
私は少し困ったが、分かりました、と頷いた。
着付けを終え、確認を済ませると、2人で久しぶりにお茶をした。
こんな風に過ごすと、
少しだけ、あの日々が溢れて、私は未だに、少しだけ、混乱する。
最初のコメントを投稿しよう!