404人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから3日後、期せずして真実を知る事になった。
寮で夕飯を食べた後、各自部屋で寛ぐ時間。
俺とトノとそして同じ寮の1年の利根とは、たまにこうして集まってはお菓子を広げ、何でもないようなことを話したりしている。
いつものことだ。
この日も利根が部屋に来て、3人で過ごしていた。
「やっぱりこの学校は萌えの宝庫だよなー!今日もいい写真が撮れた!」
うししっと嬉しそうに笑いながらスマホを弄る利根に、見せて見せて!と覗き込んでるトノを雑誌を捲りながら横目に見ていた。
腐男子というもの、萌えとはなんぞや、と意味のわからない講義を受けたのは入寮2日目だった。
今ではこれももはや日常。
最初はこんなに同性同士のカップルがいるのかと驚いたものだ。
「あっ!!ヒメ!見てみて!」
「なぁに?」
少し興奮気味のトノの後ろからスマホを覗き込んだ。
「あ……ッ」
画面いっぱいに写っていたのは、今にも唇がつきそうな程抱き締め合っている渡辺先輩とあのマネージャーだった。
最初のコメントを投稿しよう!