抹茶ミルクは恋の味

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先輩を好きになった時は、打ち明けられなかった。 自分でも男の人を好きになるってことを受け入れるのに時間がかかったから。 トノに拒絶されたらって考えただけで、怖くて堪らなかったから。 何があっても側に居てくれるトノがそんな子じゃないってこともわかってたんだ。なのに俺は臆病だから言えなくて。 だからこそ今回はちゃんと伝えたかった。 この恋がこの先どうなるのかなんてわからないけれど、トノにもちゃんと話しておきたいって思っていたんだ。 「コンビニでアイスでも買って帰ろっか!」 「いいな!俺なんにしよっかなー」 話せた事に安堵した。隠し事がなくなって、それだけで心が軽くなる。 色々詳しく聞いてくることもなく、話は終わって2人でまたいつりの日常に戻る。 トノは恋愛事に興味はない。 今はみんなと過ごす騒がしい1日が楽しくて仕方ないんだと思う。 だけどいつか、トノにも大事な人が出来るんだろうなって考えて… そうなったら嬉しいなって思う反面ほんの少し淋しくなった。 自分はつくづく欲張りなんだと思い知らされる。全部手の届くところに置いておきたい…そこまで考えて心の中で自嘲した。
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