"雨の後は上天気"編_玖

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  何小節か終わった後、ゆっくりともう1人が弾き始める。 白いスクリーンに映った人影は 徹のモノだと思っていたのだが、もう1人裏にいたらしい。 細かいことは分からないが、音の雰囲気が違う。 耳を済ませると、曲すら違った。 その曲に気がついて、私はパッと目を開けた。 壇上を見て、僅かに上体を起こすほど、前のめりになる。 手が震え始め、涙が溢れる。 『・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなはず・・・』 あり得ないと思う。でも・・・・・
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