#03

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ベッドを背もたれに映画を観ていると、 ベッドに寝転がってる嶋野が俺の頭を撫でてきた。 まるでひなたぼっこしてる猫を撫でるみたいに。 最初の頃は手を払いのけていたが、 いちいち構うのが面倒になったので、今はもう放っておいている。 嶋野のそういうところ、寂しがり屋で人懐っこく甘えてすり寄ってくる猫みたいだ。 そう思っているのは内緒の話。 1人でいるのが嫌だから、誰かといたい。 その誰かって、誰でもいいんだろうか。 都合がいいから俺なんかでもいいんだろうか。
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