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「……なんで俺んち来るの?」
俺がそう訊くと嶋野は眉をしかめて、一体何を言ってるんだというような顔をした。
「なんでって、別に俺が来たいから来てるだけだよ。それに理由なんかいらないじゃん」
「俺はいるよ。だってここは俺の家だし」
「だって俺、ひとりでメシ食うの嫌いだしさ」
「実家だろうが。家族と食えば良いじゃん。誰かが一緒じゃないと嫌なら、俺じゃなくてもいいだろ」
「浅川の家がいいの、俺は」
「俺には、嶋野が俺の家に来る意味がどうしてもわからない」
「……ほんっとめんどくせえ奴だな」
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