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「いやー、うちは作業だけは速いのがいるからー」
俺の席の横で嶋野が立ち話をしながら、仕事してる俺の頭を肘掛けにしてる。
不必要な馬鹿騒ぎに勝手に傷つくほどには、もう幼くもない。
まあ、こいつは会社ではこういう奴だってよく知ってるし、
俺も自分の立ち位置がわかってるけどさ。
なんか、なんだかなー……。
そういや嶋野、最近週末は飲み会続きだけど、うち来るのかなー……。
「うわ、浅川ごめんな」
「……はい?」
嶋野の声に顔を上げると、何故だか周りのみんながくすくすと笑っている。
「もしかして全然気がついてなかったのー?」
「浅川さんさあ、ずーっと頭ぐりぐりやられてんのに無抵抗でぼーっとしてるから、もう可笑しくて」
「……はい?」
俺の間の抜けた返事にみんな大爆笑している。
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