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まるで誰かの優しさを食べて暮らしていけるような、そんな生活をしてみたい。
誰かの優しさを食べてばかりじゃ駄目だから、自分から優しく出来るようになりたい。
優しくしたい相手を目の前にして、
優しさを受け取ってもらえるような自分にならないと。
誰かに対して優しくしたいという気持ちを喜びと呼べるようになりたい。
もつれた糸を指の先でそうっとほどいて、
ひっぱりすぎて切らないように少し慎重になりながら、
ゆっくりゆっくりたぐり寄せる。
その糸の果てを誰かが握っている手応えを感じているから、
小さな結び目の1つ2つは気にしないでいよう。
俺はもう、それが誰かを知っている。
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