第1章

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「俺、こいつと帰るから」 そう言って蓮は私を見る。 そして 「凜音、行くぞ」 と言って歩きだす。 いつもこうだ。 私よりかわいくて… 私より話しやすくて… 私より仲の良いあの子が帰ろうと言っているのに 蓮は私と一緒に帰る。 後ろでこちらをじっと見ているあの子を置いて 私達は歩きだす。 あの子と帰った方が楽しいだろうに いつも話してるあの子がかわいそう …とは思うけど 心の中では喜んでる私がいた。
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