第1章

13/145
前へ
/145ページ
次へ
しかし、 一緒にいるだけで幸せだった時に、 終りが来た。 それが、 麻斗の彼女の登場だった。 本当に唐突なできごとだった。 今まで女の影などちらつくこともなく、 特別仲の良い女の子など居ると思わなかった。 実際、 紹介された彼女は、 一度も見かけたことがないような女の子だった。 それなのに、 自分と同じ名前を持つ彼女は、 麻斗の隣に並んだのだ。 ひばりは麻斗のことを恋愛対象として好きだったが、 敢えて気持ちを伝えることは無かった。 親しい先輩後輩の関係がとても居心地が良く、 想いを告げ、 そのせいでこの関係が壊れてしまうのが怖かったからだ。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加