第1章

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視線が交差しあい、 見つめ合う。 見つめ合ったのは数秒だったはずだ。 でも、 ひばりには、 とても長い時間に感じられた。 麻斗が、 優しい笑みを浮かべて、 口を開く。 そして。 「──ひばり」 優しい、 愛おしいものを愛しむような声音で。 麻斗が名前を呼んでくれた。 麻斗が、 他の誰でもなく、 ひばりの名前を呼んでくれたのだ。
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