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『こいつ、
ひばりって言うんだ。
──俺ら、
付き合うことにしたから』
それは、
本当に突然だった。
今から一ヶ月ほど前の出来事。
ふらりと、
南麻斗が、
可愛らしい女性を連れてきて、
野上ひばり達に紹介したのだ。
その時一緒に居た仲間は、
麻斗に彼女ができたことを素直に喜び、
お祝いの言葉を口ぐちに述べた。
誰が見ても、
格好いい麻斗と、
可愛らしい彼女はお似合いだったのだから。
だが、
ひばりは仲間たちが騒ぐ中、
一人ぽつんと立ちつくしていた。
麻斗とひばりは、
親しい先輩と後輩という関係だった。
しかし、
ひばりにとっては、
麻斗はただの先輩ではなかった。
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