第1章

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ひばりは、 麻斗に惚れていたのだ。 毎日学校に通い、 共に笑い合う関係の居心地の良さに、 いつかこういう日が来ることを忘れていた。 麻斗とて一人の男なのだから、 彼女ができてもおかしくなかった。 むしろ、 今までいなかったことの方が不思議なぐらいだ。 それは頭でわかっていたが、 心が、 感情が、 それを受け入れてくれなかった。 信じられないと、 きっとこれは何かの冗談だろうと、 いつ麻斗が嘘だと笑いとばしてくれるんだろうと、 そんなことを期待してしまった。 実は幼馴染だとか、 兄妹だとか、 そんな言葉が彼の口から出るのだと、 本気で願った。
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