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「ねぇったら!」
そのユミの一言で私は我に返った。
「チイもやろうよ」
「え?私も?」
セタ君が私の顔を見ている。
え?ちょっと恥ずかしい、見ないで。
私は思わず目を逸らした。
その雰囲気から「いやなら、良いけど」とセタ君が漏らす。ユミの時と違って私とは他の女子と同じように心を閉ざした繊細な少年に戻る。
それとも私の事が嫌いなの?嫌いなら私、この夏ヌカやりませんけど。ワンピースも大丈夫。うん、全然要らないし。
「ほぉら。やろうよ」
「え?あ、うん」
ユミ!マルタユミ!マルタと言いながら健康的な引き締まった脚して、私の方がマルタみたいじゃない!てか、何してくれてるの!?セタ君嫌がってたのに、勢いで返事しちゃったじゃない!!バカバカ!!嫌われた?。最悪だぁ。
「最悪だぁ」と心の声の最後の部分が出てしまった。
「え・・・」とセタ君が急に暗い顔をする。
「え?」と私。
ユミが小声で「何が最悪なのよ、全く!仲間が増えたって楽しそうにしてたじゃない」と教えてくれた。
ウソ!!ちょっと、その時私頭の中にトリップ中だったから。え、嫌じゃなかったの?
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