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「あーあ。相当堪えてるね」
ドリンクバーへと向かって歩くリズの後ろ姿を志那の目が追いかける。康代は小さく溜息をついた。
「章司さーん。私らにこんなことさせてるんだから、頑張っちゃてくれるんでしょうね」
「章司の本気に根負けして私らも協力してあげるてるのよ?何をトロトロしてるの?」
保育園からずーっと一緒に成長してきたコイツらは同じ血が通ってるんじゃないかと疑いたくなるくらいには喧嘩しては仲直りして、気持ち悪いくらいの意思疎通を図る。
女子特有の勢いに押されならがらコイツらと育ってきて、リズだけを意識し始めたのはいつからかだったのか。
「子供扱いしてきた先生も、そろそろ動き出すんじゃない?」
お前ら…
「リズのパパと先生は将棋仲間でしょ?外堀埋めてたりしてね~」
私らに任せろと押されて、二人がリズに先生のネガティブキャンペーンをし始めてもぅ何年が経つ?
その見返りにウチの看板商品のビッグメンチカツをどんだけタダ食いしてるか……
人の恋路を心配をするふりして面白がってんじゃねーよ!
「今夜、ちゃんとするつもりだから」
俺の覚悟を決めた台詞に志那は顎を上げ、康代は目を細めた。
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