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「ねぇ、アナタいつもだんまりだけど
何か言ってくれてもいいんじゃない?」
アタシはカレを見下ろす
カレはアタシを見上げる
そんな位置関係
でもカレはいつも正確なの
事実だけを伝えてくる
でもね、アタシこれでも努力してるのよ?
極力、友達や同僚のお誘いには乗らないように
してるし、食事だって自炊してる
そして何より、毎日アナタに会いに来てるじゃない
なのにどうして何も言ってくれないの?
『重い』
「へ?」
アタシは一瞬、耳を疑った
でもカレは鼻から抜けるような溜め息をもらしながら
『だから、重いって
身長160㎝のアンタが体重63㎏って
どう考えても重いでしょ、それに体脂肪率
もうすぐ30%いっちゃうよ、もうすぐ
肥満だよ肥満!』
アタシは唖然として何も言い返せなかった
思考停止中のなか、必至に現実に戻ろうと
していたアタシは微かに後悔していた
今月初め、職場の男性グループに誘われて
゛女の子はタダだから゛
に、ついうっかり乗ってしまって
焼き肉パーティーに参加してしまい
62㎏まで落としていた体重が一気に65㎏まで
復活してしまっていた
それでも努力の介あって、63㎏台まで落としたものの
『それって、リバウンドって言うんだぜ』
カレにそう言われて絶句してしまった
真実のみを伝える
恐るべしタニタの体脂肪率体重計
確かに、正確です
「てか、乙女心にキズつけること言わないでよ!」
『何か言えって言ったのオマエじゃん』
恐るべし…
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