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「友達がね、聞き分けのない恋人にはこれが一番って、貸してくれたの」
俺は顔を上げ、キミトを見た。もう裸エプロンではなく、見慣れた裸身のまま、俺の目の前に立っていた。
「飲ませたのは催淫剤なんだって。ほんとかなぁって思ったけどさ、嘘じゃなかったみたい」
その嬉しそうな顔が悪魔に見える。俺は自分の股間を見た。俺の息子がぎんぎんに反り返って、脈打っているのが分かった。俺の気分とは裏腹な状態に、少し動揺した。
「い、一体なにが望みなんだ!? 金なのか!?」
すると、キミトがまた不機嫌そうに下唇を付きだした。
「失礼だなぁ、やっぱりヤスアキは俺のことちっとも分かってないよ。ほんと、セックスだけ。だったらハッテン場にでも行って抜くだけ抜いてたら良いのにさ」
「びょ、病気がうつるのはいやなんだ」
俺は馬鹿に素直に答えていた。なんだかいつもより心の壁が薄い。
「でもね、ホストNo2の俺のプライドのことも分かってほしいんだよね。それに、金なんて、鼻で笑っちゃうよ。俺が月にいくら稼いでるか知ってんの?」
「い、いくらなんだ?」
「三百万かなぁ」
俺より多いのか!?
「ホストは旬の食べ物だからね。おいしいときはそのくらい稼いじゃうの。後はテクニックだね。でもさ、誤算はいつでもある。俺の誤算は恋愛が絡んだことかな」
「れんあい……」
「ヤスアキ、他人を好きになったことある? ないんじゃないの? 自分だけ好きなタイプじゃない? そういうヤツって出世しても部下が付いてこないから、裏切られて下克上なんだぜ? 知ってた?」
「し、しらない……」
「だからね、ヤスアキが失敗しても俺が養ってあげる。俺はヤスアキが好き。ヤスアキは将来が保証される。ね? いいでしょ?」
そう言って微笑むキミトの笑顔はまるで天使のように純真無垢だ。
「ただね、ヤスアキは口が達者だから、俺は敵わない。体にね、たたき込めば、少し違うかと思って」
「ど、どういう……?」
「さて、どういう意味でしょ」
そういいながらスポイトを手にしたキミトが微笑んでいる。
屹立したペニスの孔に、スポイトの先を差し込み、中身を注入した。
燃えさかる炎が下半身を覆う。耐えがたい熱さを抑えたくて、俺は身もだえた。
「さてと、そのおいしそうな肉棒ちゃんの中に、水に溶かした催淫剤を入れちゃいましたぁ」
小悪魔のキミトがそういいながら、俺に近づいてくる。
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