33人が本棚に入れています
本棚に追加
/178ページ
肌寒い朝。
熱いコーヒーを飲みたくて
お湯を沸かす。
昨日挽いたばかりの豆の香りが部屋に広がる。
「なにやってるんだろう?」
急に現実にヒキモドサレタ。
いつもそうだ。
幸せを感じようとした瞬間を
黒い風が吹き抜ける
フィルターのコーヒーは
行き場をなくして香りをたたせるだけ
お湯を沸かすのも止めた。
布団をかぶり丸くなり
自己嫌悪に苛まされる
こうしてまた一日が流れるのだ
ナニガフマンナノカワカラナイ
苦し紛れの気分転換に煙草に火をつける。苦くて辛い。
灰になるのは私の方なのかもしれない。
無駄に増えた薬を
今日も飲む。
フィルターのコーヒーは少し湿気を含み
所在なく途方に暮れる
いつもの朝だ。
最初のコメントを投稿しよう!