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朴さんが韓国に帰り、
私の手首の傷が随分よくなった頃、
ケイタは、私との沖縄旅行のプランを勝手に決めていた。
「石垣島ツアー一週間の旅、
一人¥69,250。これに決めたぞ」
傷はよくなったのに、
声はまだ、出ない。
こんな私と旅行とかして楽しいのかな?
山本ケイタはそんなことはお構いなしに、
「申し込んでおいた。二人とも無職だから平日でも問題ないだろう?」
とっくに二人分の料金を支払っていた。
「金?
前も言ったじゃん?
うち、親が金持ってっから。
葵は気にするな」
気にするし。
私はそこまで無神経じゃない。
「わかってるよ、無神経な奴が、手首切ったり………あ、いや、
とりあえず今はお前から金取ったら、韓国から天罰下るかもしれないからょ。
そんなに悪いと思うなら体で払え」
どこまでも無神経なのは、
こいつだ。
「あー!うそうそ嘘!わかってるって!
俺はお前には手出さないよ!
好みじゃねぇから!!」
どこまでも失礼なニートの魚馬鹿と、
とうとう、本日沖縄に発つことになった。
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