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長崎から沖縄まで飛行機で一時間と少し。
ケイタはずっと寝てた。
お陰で話せないことを気兼ねなく、空の旅を楽しんだ私、
機内では普段読まない小説の単行本を読んでいた。
恋愛モノは辛いので、
お笑いタレントが書いた純文学。
声が出るまで仕事も出来ないから、
こういう風に物書きになるのもいいな、
なんて思ったりしていた。
空港には、旅行会社の人が迎えに来ていたけれど、
宿泊先のホテル迄の案内と、
旅行終了時の集合時間などを教えてくれただけで、
あとは本当にフリー。
「とりあえず、チェックインしようぜ」
コテージ風のホテルは、
本当に二人きりという感じで何だか緊張してきてしまう。
ケイタは、
本当に私を女とし見てないのか、
ついこの間も来たはずの沖縄の海に感嘆の声をあげていた。
「すげーな、サンセットビーチ」
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