第1章

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長崎から沖縄まで飛行機で一時間と少し。 ケイタはずっと寝てた。 お陰で話せないことを気兼ねなく、空の旅を楽しんだ私、 機内では普段読まない小説の単行本を読んでいた。 恋愛モノは辛いので、 お笑いタレントが書いた純文学。 声が出るまで仕事も出来ないから、 こういう風に物書きになるのもいいな、 なんて思ったりしていた。 空港には、旅行会社の人が迎えに来ていたけれど、 宿泊先のホテル迄の案内と、 旅行終了時の集合時間などを教えてくれただけで、 あとは本当にフリー。 「とりあえず、チェックインしようぜ」 コテージ風のホテルは、 本当に二人きりという感じで何だか緊張してきてしまう。 ケイタは、 本当に私を女とし見てないのか、 ついこの間も来たはずの沖縄の海に感嘆の声をあげていた。 「すげーな、サンセットビーチ」 image=495224866.jpg
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