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Act.2 #2
やがてバスルームから出て来た彼がタオルで髪を拭きながら私に言葉を掛けた。
「風呂、お湯溜めてあるから。ゆっくり浸かってくればいい」
「…あ…」
「氷みたいに冷たい身体の女なんて抱く気にもならねーんだよ」
背中を向けて冷たく突き放されても…やっぱり私の心は弾んでしまう。
「…ごめんなさい…」
勝手に期待なんかして…本当にごめんね紺野君。
けれど私の声には何も返事なんてくれない彼の背中にまた現実を知る。
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