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「あの問題を有坂が解けたらご褒美やるよ」
「…ご褒美?」
「そ、ご褒美」
聞き返した私を見て紺野君は意地悪に微笑むと足を止めた。
「まぁ有坂はドン臭いから自力じゃ解けなそーだけど」
「うー…」
「だけど今日は家まで送ってやるよ」
「え?」
「有坂ん家の近所の本屋行くついでだけど」
そんなの絶対嘘ってわかってる。
だって花崎学園の図書館は、うちの近所の本屋以上の蔵書数を誇っているだけに本屋さんなんて行く必要ないもの。
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